プリキュアのキュアゴリラとは?原西が変身した伝説回の真相
新シリーズの開幕や新たな戦士の登場が報じられるたび、SNSのタイムラインで決まって名前が急浮上する伝説の存在があります。女児向けアニメの金字塔でありながら、性別や世代の境界を軽やかに飛び越えて語り継がれるその戦士の名は「キュアゴリラ」。凛とした少女たちが並ぶ歴代プリキュアの歴史において、異彩を放つこのキャラクターの正体は、人気お笑いコンビ・FUJIWARAの原西孝幸氏です。
2012年の放送から十数年が経過した現在もなお、ファンの間で愛され続ける背景には、単なるタレントのゲスト出演にとどまらない、制作陣と出演者の純粋な作品愛が結実した奇跡的な文脈が存在します。なぜ一芸人のギャグが東映アニメーションの正史に刻まれ、今も語り継がれているのか。本稿では、当時の放送現場の熱量や公式設定の真相、そして名乗りセリフ誕生の裏側までを多角的に検証します。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:キュアゴリラは『スマイルプリキュア!』第17話(2012年5月27日放送)に本人役でゲスト出演したFUJIWARA・原西孝幸氏が劇中で名乗った非公式・公認ギャグ戦士。
- 要点2:誕生の背景には、原西氏本人の筋金入りな「プリキュア愛」と変身ダンス完コピがあり、制作陣がその情熱に応える形で異例の本編バンク風作画が実現した。
- 要点3:正規の歴代プリキュアには含まれないものの、「男性が堂々とプリキュアへの憧れを体現した先駆的事例」として、多様性が広がる現代のアニメカルチャーにおいて高く評価されている。
【キュアゴリラの正体】FUJIWARA原西が変身した伝説の登場回を徹底究明
プリキュアファンの間で語り継がれる「キュアゴリラ」とは一体何者なのか。その疑問を解き明かす鍵は、2012年5月27日に放送された『スマイルプリキュア!』第17話「富士山!FUJIWARA!?ぶっこみギャグでスマイルやで!!」にあります。このエピソードでは、お笑いコンビのFUJIWARA(原西孝幸氏・藤本敏史氏)が本人役として実名で登場しました。
物語は、主人公の星空みゆき(キュアハッピー)たちが、商店街のイベントで開催されたお笑いコンテストに出場するところから始まります。特別ゲストとして招かれていたFUJIWARAのステージ中、バッドエンド王国の幹部・アカオーニが突如乱入。人々から「笑顔」を奪うため、召喚された怪物・アカンベエが猛威を振るい、会場はパニックに陥ります。
苦戦を強いられるプリキュアたちの姿を目の当たりにした原西氏は、恐怖に震えるどころか「俺たちが時間を稼ぐ!」と決意。全身全霊の気合を込め、あのアカンベエの前に立ちはだかりました。その瞬間に披露されたのが、視聴者の度肝を抜いた「キュアゴリラ」への変身(名乗り)だったのです。衣装が変わるわけでも超能力が宿るわけでもなく、普段着のまま全力のギャグとドラミングを繰り出す姿は、日曜朝の茶の間に強烈なインパクトを残しました。

「ナチュラルパワーは野性の力!」名乗りセリフと誕生理由の裏側
キュアゴリラを語る上で欠かせないのが、本家プリキュアに勝るとも劣らない完璧なリズム感で放たれた名乗りセリフです。原西氏は自らの持ちギャグである全身運動を激しく織り交ぜながら、次のように高らかに叫びました。
「ナチュラルパワーは野性の力! キュアゴリラ!」
直後に両手で激しく胸を叩くドラミングのポーズを決め、アカンベエを威嚇。しかし、必殺技を放つ前にアカンベエの一撃であっけなく吹き飛ばされ、相方の藤本氏から「お前ゴリラ顔なだけやろ!」と鋭いツッコミが入るまでが一連のシークエンスとなっています。この完璧なコメディリリーフは、子どもたちだけでなく大人のアニメファンをも爆笑の渦に巻き込みました。
この前代未聞のキャラクターが誕生した背景には、原西孝幸氏の筋金入りなプリキュア愛があります。原西氏は当時、自身の長女と一緒に番組を観始めたことをきっかけに作品の魅力に没頭。バラエティ番組『雨上がり決死隊のトーク番組アメトーーク!』などで、歴代プリキュアのエンディングダンスを変身ポーズ付きで完璧に踊りこなす姿を披露し、ファンの間で「芸能界最強のプリキュアオタク」として知られていました。
その純粋なリスペクトと熱意が東映アニメーション制作陣に伝わり、「作品を心から愛してくれる原西さんだからこそ、本気で応えたい」という現場の意気込みから特別出演が決定。アニメ制作陣は原西氏特有の間合いや動きをコマ送りで研究し、驚異的な作画クオリティでキュアゴリラの名乗りを映像化させたのです。
【公式設定の真相】キュアゴリラは歴代プリキュアに含まれるのか?
ネット上ではしばしば「キュアゴリラは公式設定なのか?」という議論が巻き起こります。結論を整理すると、東映アニメーションが製作したテレビアニメ本編(正史)に登場した正式な劇中シーンである一方、「正規の歴代プリキュア戦士」としてはカウントされていません。
プリキュアシリーズにおける「男性戦士」や「特殊な変身枠」の変遷を客観的に比較すると、キュアゴリラがいかに特異で愛されるポジションにあるかが明確になります。
| キャラクター名(変身者) | 登場作品・放送年 | 公式プリキュア認定 | 位置づけ・ファンの評価 |
|---|---|---|---|
| キュアゴリラ(原西孝幸) | 『スマイルプリキュア!』第17話(2012年) | ✕(非公式・公認パロディ) | 本編公認のギャグ戦士。男性変身の先駆的ネタとして伝説化。 |
| キュアセバスチャン(セバスチャン) | 『ドキドキ!プリキュア』第19話(2013年) | ✕(人工変身・番外枠) | 執事が人工アイテムで変身。シリアスとコメディを兼ね備えた名脇役。 |
| キュアアンフィニ(若宮アンリ) | 『HUGっと!プリキュア』第42話(2018年) | ◯(劇中初の男性プリキュア) | ジェンダーの制約を打ち破る「誰でもプリキュアになれる」を体現した奇跡の戦士。 |
| キュアウィング(夕凪ツバサ) | 『ひろがるスカイ!プリキュア』(2023年) | ◯(シリーズ初のレギュラー男子) | メインチームの一員として通年活躍した初の正統派男子プリキュア。 |
公式図鑑や映画『プリキュアオールスターズ』の正規メンバー一覧にキュアゴリラが並ぶことはありません。しかし、「本編の世界観を壊すことなく、大人のゲストが子どもたちを守るために身体を張った」という文脈において、公式が認めた最高峰の遊び心として位置づけられています。

【実態検証】ネットの反応と2026年まで語り継がれる愛され続ける理由
放送当時のSNSや掲示板(2ちゃんねる等)の実況スレッドは、まさに狂乱と呼べる盛り上がりを見せました。「朝から腹筋が崩壊した」「原西の動きの作画枚数が異常に多い」「スタッフの本気度が恐ろしい」といった絶賛のコメントが殺到。芸能人ゲスト回にありがちな「作品の雰囲気が壊れる」という懸念を、原西氏の圧倒的な芸とリスペクトが見事に払拭した瞬間でした。
特筆すべきは、このエピソードが放送から十数年を経た現在も風化していない点です。シリーズに新たな試みが導入されるたび、コミュニティでは決まってキュアゴリラが引き合いに出されます。
2018年に若宮アンリがキュアアンフィニに変身した際や、2023年にキュアウィングが「初のレギュラー男子プリキュア」として発表された際にも、X(旧Twitter)では「男子プリキュアの元祖はキュアゴリラでは?」「原西さんが道を切り拓いた」と愛あるパロディ投稿が相次ぎ、トレンド入りを果たしました。嘲笑の対象ではなく、「作品を誰よりも愛した偉大なる先輩」として受け止められている点に、このキャラクターの稀有な価値があります。
一般に知られていない盲点とネットの誤解|男性プリキュアの先駆者説
ネットカルチャーの文脈では、「キュアゴリラこそが史上初の男性プリキュアである」という言説が半ば定説のように語られるケースが散見されます。しかし、ここにはファクトチェックに基づく整理が必要です。
厳密な設定上、キュアゴリラは「プリキュアの力を授かった」わけでも「変身アイテムを使用した」わけでもありません。自称として名乗りを上げ、アカンベエに立ち向かった人間の勇気ある行動をギャグ調に描いたものです。そのため、公式の記録において「初代男性プリキュア」の称号を持つのは、正規の変身シークエンスを経て奇跡を起こしたキュアアンフィニ(若宮アンリ)となります。
では、なぜキュアゴリラが先駆者としてこれほど支持されるのでしょうか。その核心は、「大人の男性が女児向け作品への愛を公言することへのハードル」を取り払った功績にあります。当時、成人男性がプリキュアを熱心に応援することは、世間一般から奇異の目で見られがちな風潮がありました。その壁を、お茶の間の人気芸人である原西氏が自らの身体性と圧倒的な明るさによって突き破り、「誰もが胸を張ってプリキュアを好きと言っていい」という空気感を醸成した事実は見逃せません。
【プロの結論】おすすめできる人・慎重になるべき人の判断基準
『スマイルプリキュア!』第17話を今から鑑賞するにあたり、視聴者の嗜好に応じた判断基準を提示します。
【鑑賞を強くおすすめできる人】
- コメディ色の強いエピソードを純粋に楽しみたい人:『スマイルプリキュア!』本来の魅力であるハイテンポなギャグと、FUJIWARAの職人芸が見事に融合しており、1話完結のアニメとして屈指の完成度を誇ります。
- サブカルチャー史の重要トピックを押さえたい人:男性ファン文化の変遷や、アニメとバラエティの幸福なコラボレーションの歴史的瞬間を目撃したい読者には必見の回です。
【視聴に慎重になるべき人】
- シリーズの一貫したシリアスな世界観・厳密な戦闘描写のみを求める人:現実の芸人が本人役で大々的に介入するため、アニメの世界観への極端な没入感を重視するファンにとっては、好みが分かれる場合があります。

【プリキュア キュアゴリラ】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:キュアゴリラが登場する回は何話ですか?現在も配信で視聴できますか?
A1:『スマイルプリキュア!』の第17話「富士山!FUJIWARA!?ぶっこみギャグでスマイルやで!!」(2012年5月27日放送)に登場します。東映アニメチャンネルやU-NEXT、DMM TVなどの主要動画配信サービスにて、該当エピソードを現在も視聴することが可能です。
Q2:キュアゴリラは東映アニメーションの公式プリキュアに含まれますか?
A2:公式のアニメ本編に登場した正式なシーンですが、歴代の正規プリキュア戦士のカウントには含まれません。映画『プリキュアオールスターズ』や公式図鑑等に掲載されることはなく、劇中の特別ゲストによる公認のコメディ枠という位置づけです。
Q3:名乗りセリフの全文と決めポーズの特徴は?
A3:名乗りセリフは「ナチュラルパワーは野性の力! キュアゴリラ!」です。原西孝幸氏の持ちギャグである激しい全身の動きを取り入れた独自のポーズから、最後は胸を激しく叩くゴリラのドラミングで締めくくられます。
Q4:なぜ原西孝幸さんはプリキュアにゲスト出演できたのですか?
A4:原西氏が娘と一緒に番組を観たことで大ファンになり、バラエティ番組等で変身ダンスを完璧に再現して披露し続けたことが発端です。その並々ならぬ情熱と作品への深いリスペクトを知った東映アニメーションの制作陣がオファーを出し、異例の本人役出演が実現しました。
まとめ:世代と性別を超えて愛され続けるキュアゴリラの不滅の功績
キュアゴリラという特異な存在は、単なる一過性のテレビ的ハプニングではありませんでした。それは、作品を心から愛する表現者と、その情熱を受け止めて最高のアニメーションで応えた制作陣が巻き起こした、極めて誠実なコラボレーションの結晶です。
多様な価値観が認められ、男子プリキュアや成人プリキュアが自然に受け入れられるようになった現代において、十数年前に全身全霊で「キュアゴリラ」を名乗った原西孝幸氏の姿は、いま改めて鮮烈な光を放っています。作品を愛する純粋なエネルギーには、性別も年齢も関係ない。そのシンプルな真理を、笑顔と爆笑とともに証明したキュアゴリラは、これからもファンの胸の中で不滅の輝きを放ち続けるはずです。 (出典: プリキュア キュアゴリラ(Yahoo!ニュース))